2019年 02月 19日
ドナーになり損ねた話 4 |
検査自体は採血と簡単な健康診断でしたが、万が一 ドナーになったときのことを 色々と説明を受けました。
ドナー候補は 単独の時と複数いる時があって、複数の時には、一番適合する人を選ぶこと、ドナーになることは自由意志だが、いったん決めた後には取り消しはできない、骨髄を移植される患者は無菌室に入り、移植に備えて徹底的に白血球を減らす治療を始めること、一度始めたからには移植しなかったら死んでしまうこと、だからドナーも覚悟を決めて臨まないといけないのです。
一方でドナーは 移植の為に、前後で3~4日の入院が必要となり、また全身麻酔をするので、麻酔事故の可能性もあり得る、さらには、手術の後遺症も起こりえる、ということでした。
骨髄の検査は 兄もよくしていましたが、マルクと呼ばれていて、兄はよく「これがまた痛いんだよなぁ」と言っていました。 腰の辺りの大きな骨の骨髄に 直接かなり太い針をさして、骨髄液を吸い取るという検査だそうで、ズーンっというかなりの鈍痛があるそうで、兄は毎回ぼやいていました。患者にはその際、麻酔はしなかったのかもしれません。ドナーもまた同じようにして、骨髄液を提供するわけですが、何か所からも採取するので、こちらは全身麻酔だそうです。
その後、私の血液検査の結果が出て、病院に再び出向くと、なんと今回は私の骨髄は提供できない、ということを知らされました。 その理由は教えてもらえなかったものの、どうやら私の血液に、本人の健康上には問題がなくても、他人に提供するには何かあるらしい、ということがわかりました。それまで献血は何度もしていましたが、今回のような骨髄移植のレベルで問題となることがわかり、ドナーになるという希望は無くなりました。骨髄液の提供ができないとわかった時には、残念でしたが、正直に言ってホッとしたのもありました。やはり「怖い」という気持ちがあったと思います。
調べてみたところ、少し古い資料ですが、実際のバンク登録者の内、実際にドナーとなった人の割合は2〜3%とのことでした。今はまた事情も変わっているかもしれません。
ドナー登録できるのは18〜54歳までで、私はそれ以降声がかかることもなく、登録は終了となりました。
他人との間でHLAという白血球の精密な型が適合する確率は 数百人~1万人とか、兄弟間では 1/4だと聞きます。そんな意味でも たくさんの若い方々がドナー登録に関心を持ち、登録をしてくれたら、と思ってやみません。
なによりも、池江さんをきっかけにして、こんなうねりが大きくなったことはとても嬉しいことと受け止めています。
by jhety97
| 2019-02-19 10:28
| 日々のこと
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