2018年 04月 16日
仕事の話 |
ちょうど一年ほど前、肩の骨折の最後の診察で診て頂いた整形外科の医師は、人工内耳をしていました。 私は耳鼻科に長く通っていますが、人工内耳を装用している人を見るのは、幼児、小学生、せいぜい中学生くらいまでで、成人の人で人工内耳をしている人にはまだ出会ったことはなく、そんな意味でもこの整形外科の医師にはびっくりしました。
現在、人工内耳装用者は1万人を超えるそうで、私の使用しているメーカーの人工内耳の装用者の6割は 成人だそうです。そう思うとたくさんいるな、と思うものの、実際にはなかなか会うことはありません。
とにかく社会的な認知度はまだとても低いと言えるし、仮に耳に付けているのを見ても、普通の人は人工内耳というものだとは到底わからないでしょう。
前述の医師は、耳の手術前は、患者とのコミュニケーションを取るのに、相当な苦労をした事と思います。 医師として患者の話を聞くのも大切な仕事だし、整形外科の手術の際には、同僚とのやり取りなどで苦労も多かったのではないでしょうか。
私は若い時から13年会社勤め、その後は独立開業して、35年ほどたちます。仕事内容は眼鏡関連の技術職、会社員時代はドイツの会社の修理部門だったので、会議とか打ち合わせとかお客様とのやり取りなどほぼなし、という仕事内容でした。
独立開業してからは、最初は売り込みなどで苦労はしたものの、軌道に乗ってからはフル回転、1人でしていたし、店舗を持たずに、仕事が来ればする、という形て現在に至っています。
もっとも、耳が本格的に悪くなってきたのは50代後半からだったので、この自営業の仕事にはほとんど差し支えなかった訳です。 若い時にはあまり深刻に考えていなかった難聴も、幸い仕事の内容があまり他人と関わらずに済む事で、助けられていたと今にして思います。
現在は、というと、時代の流れと共に仕事量は減りましたが、私も定年を過ぎた年齢、たまに来る仕事ですが、辞めずに続けています。
同じ難聴と言っても、ウィルス感染での急性の失聴や、突発性難聴、中耳炎後の難聴、私のような原因不明の徐々に進行する難聴と、原因も予後も様々、その中で、仕事世代の難聴は、とても問題が多い事と思います。
私自身は、本当に幸い仕事との相性が良かったと言えるのかもしれません。正直、若い頃には、ここまで悪くなるとは思ってもみなかった… 仕事以前に、生活していくためにはどんなに人工内耳に助けられているかわかりません。
by jhety97
| 2018-04-16 22:54
| 日々のこと
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